映画『蜜蜂と遠雷』、見ごたえあり!

映像

映画『蜜蜂と遠雷』(みつばちとえんらい)を観ました。

この映画は直木賞と本屋大賞をダブル受賞された恩田陸さんの同名小説を松岡茉優さん、松坂桃李さんらが演じて実写化された映画です。

国際ピアノコンクールに集まったピアニストの精鋭たちが、まさにしのぎを削りながら頂点を目指します。

その過程の中で出場者たちは個性をぶつけ合い、様々な葛藤を乗り越えながら、それぞれに新たな境地を見出していきます。そんな姿からはピアノにかける情熱がひしひしと伝わってきて、緊張感はハンパないです。

ちなみに私も学生の頃、吹奏楽をやっていまして、この映画のようなプロを目指すなんてところまではまったく行きませんが、それでも才能の違いというか、簡単には越えられない大きな壁を感じたことは数多くありました。

そこはもちろん自分の努力もまったく足りていないのですが、ちょっとかじったくらいの私でもそんなことを感じるくらいですから、プロ、あるいはそれに近いようなレベルでは、その壁の大きさたるや相当なものではないかと想像します。

映画に出てくる選りすぐりの4人のピアニストたちも類まれなる才能を生かしながら、すさまじい努力を重ねてコンクールに挑み、その中でそれぞれの個性が呼応するように成長していきます。

そんな姿を見ていると、音楽ってその人の心が音に表れるんだなということを痛感いたします。

出場者たちがピアノとひたむきに向き合いながら、それぞれの個性が科学反応を起こすかのように音楽が更なる高みへと導かれていく、そんな醍醐味を味合わせてくれるとても見ごたえのある映画です。

コンクールの最後の審査では、勝ち残った3人がオーケストラと合わせてピアノを演奏するのですが、その演奏はまさに三者三様で、同じピアノ演奏でも色というか印象というものがこれだけ違うのかと思うくらい、渾身の演奏を披露してくれます。

この映画を観ると、改めて音楽の奥深さ、懐の深さを感じることができ、どこまでも広がる音楽の世界を味合わせてくれると思います。